ミュールとドローン症候群
人物
ダイハードマン
日時
2年前
場所
ブリッジズ本部
第1次遠征隊は、現在、西へ向かっている。配送と通信のインフラを構築するためにな。
想像できないかもしれないが、デス・ストランディング以前、世界は通信回線と物流網によって、繋がっていた。AIとドローンのおかげで、人が全く介在しない配送を実現するかと期待されていた。
だが、配送革命もシンギュラリティも起きなかった。その逆だった。人は無人化に耐えられなかったんだ。ストレスやオキシトシンの欠如で、ドローン症候群という症状に悩む人が続出した。
そして、ふたたび人が配送に関わるようになった。
配達人たちは、自分こそがシステムを支えているという使命感と高揚感によって、今度は、配達依存症と呼ばれる症状を発した。ワーカーホリックの一種とも言えるが。
しかし、デス・ストランディングで国や社会が崩壊したせいで、その症状はもっと進んだ。配達が自己目的化して、荷物に異常に執着する。
ミュールはこうして生まれたんだ。
ブリッジズは、配達依存症を生まないシステムをつくることを約束するよ。